第 19 回
                                      須 永  慶


修理するもの~修理すること



いわゆる【物】に関して
・・・一般的に永年使っていると、どうしても設備や機械、
道具といった物は傷んできたり壊れてきてしまう・・・
勿論その壊れている状態や程度にも寄りますが、
中には修理をすれば、又結構快適に使えたりする物もある筈ですよね。

が反対に、どうしても丸ごと交換するとか、
破棄するとかしないと日常生活にも支障を来す場合だってある。

さりげなく言わせてもらうと、
修理をすれば又使うことができるのに
それをしないでサッサと捨ててしまう人が結構最近多いいんじゃないかと思うんですが、
本当はどうなんだろうな?

確かに、これが最も手っ取り早い、且つ簡単な復元方法ですよね。

でも、大抵ある程度の時間使い込んだ物には
それなりの歴史や、思い出、愛着などがあって、
まぁ、そう簡単に手放すという事にはならない・・んじゃないか・・と思うんだけど・・・
少なくとも僕の場合はそうなんですよ。

偉そうに『物を捨てないで、資源確保の面からも物を大切にしよう』・・・
というようなことを力説するつもりは更々ないんです!!
この点、誤解無きようにお願いいたします。

要は人それぞれの考え方、感性、好き嫌い・・・だと思うので・・・。

永い、永~い前置きはこのくらいにして、
この年末に一大決心をしてやったことが幾つかあるんですが、
そのことについて書きたいんですね、今回は・・・。

車を出し入れする度に開閉しなければならないジャバラの門があるんですが、
これが数年前から釘の部分が取れて、無惨にもバラけてしまっていたんです。
不用心だし、見てくれも悪いし、
が、
さりとて大金をはたいて買い換える気持ちにもならない・・・と、
こういう状態だったんですね。
門柱にキチッと寄せて、畳んだような状態のままにして、出入りする度に
・・・だから殆ど毎日、可成り永い間、何とかしなければ・・・
とは思ってはいたんです。

思ってはいたんですが、何もしなかった。

本当に僕は怠け者だと思います、サッと直さないんだから、工夫して。
数年前はこういう場合サッとやっていたんですがねぇ・・・。

まだあるんです。

玄関の一カ所のタイルがどういう訳か一枚だけ剥がれてしまったんですね。
これも直さなければならない。
でもしなかったんです。

したことと言えば、
その一枚のタイルを失くさずに、
大切にその取れた箇所から直ぐの場所に無造作に置いたまま確保?
していたんです。
でもいつも何とかしなければ・・・と思っていました、可成り永い間。

まだ有ります。

お風呂のシャワーを止めていた留め金が、ネジとコンクリートの関係が上手くいかなくて、
外れてしまったんですね。
これも不便を感じながらズッと修理をしないで使っていたんです。

アッ、それと・・・お風呂場のタイルも一箇所剥がれてしまっていたんです・・・。

えぇと、一体何カ所、壊れたりしてたんでしょうねェ。

そう・・・実はこれ以外に、梅雨以来生えまくっていた庭の雑草もあったんですよね更に。
それがどういう訳か、一気に解決に向けて取りかかることが出来ました。

何で一気に修理をしようという気持ちになったんでしょうか?
そしてそれが上手くできたんでしょうか?

キッカケは、ホントに下らない?些細なことだったんです。

先ほども触れました、庭が梅雨以来の雑草で結構ザワザワの状態になっていた
・・・これに着手したんですね、偉いですよねェ・・・
そしたら本当に綺麗になりまして、ホントにスッキリした気持ちになったんです。

このスッキリした気持ちが「よ~しッ、アレも!」ということになりまして、
次々と綺麗に直していった・・・という次第なんです。

今はジャバラの門も綺麗になっていますし、
タイルもそれぞれちゃんと元有ったところに貼られています。
シャワーは後乾燥したら取り付け可能の所まで来ています。

人間、ホントにちょっとしたことがキッカケで、
思いも寄らない?方向へ行けるということですね。(^_^)(^_^)

でも残念なことに、人間は、
壊れた自分の身体を自分で意図的に治すことは出来ないんですよね。