第 20 回


【初 詣】
                                                                            
                                   須 永 慶


 昨年暮から今年新年に掛けての仕事で或る官庁の企画制作する、
大作と呼んでも良いVP(企業内等で使用するビデオテープ)の三部作撮影現場で、
その仕事先のクライアント、プロデューサー、ディレクター、共演者の人たちに
何気なく聞きまくったことがあるんです。

一つは


「暮れからお正月にかけて何処かへ出かけましたか?」というもの。


・・・まあ、旅行という意味で聞いたんですが、半分以上の人が、女房殿の実家とか
(女性の場合は自分の実家ですけど)、
何処かしらに出かけていました。

間を置かず、次に聞いたことが


「初詣には行きましたか?」でした。


 現在の日本人は、クリスマスは割とカップルとか若い人の間で行われる傾向がある。
しかしお正月は全国民的行事であり殆どの日本人家庭では
当たり前の重要な行事として位置づけられており、
そして多分「初詣」は習慣としてガッチリ根付いている
・・・と思っているもんですから・・・。

で、その結果はやはり、殆どの方が
「初詣には行った」でした。
勿論我が家も全員で行動を共にして、初詣には行きました。

それも五カ所も・・・!

因みにクリスマスは何もしないで・・・気が付いたら過ぎ去っていた・・・という状況でしたが
・・・はァ・はァ・はァ・はァ(と、これ笑ってるんですけど)・・・。

長野県は上諏訪の、とある諏訪湖に近い所が女房殿の実家
(温泉が特別に敷地内に引き込んであるんです)が在る所なんですが、
諏訪大社の上社と下社に行ったときの印象をつらつらと書き連ねてみたいんです。

 初詣前日の十二月三十一日の夜、
何とかギリギリに到着する事が出来ました・・・滑り込みセーフ!
翌日の元旦が初詣の予定日で、何とかその通りに行動出来たという訳です。
何しろ一日がかりの行動になるので、
「さあ、行こう!!」
という気持ちを強く持たないと、なかなか出掛けられないんですよ、僕は。
中央高速のインターがすぐ傍に出来たため非常に都心からのアクセスがよくなったせいか、
特にここ数年、お参りする人の数は増えてる様でした。
この日は特に大勢の人が出ているように感じました。
更に今年は午後から出掛けたので、何時もと違う印象を可成り持ちました。

人混みにもまれてやっと諏訪大社の上社に着き、境内に足を一歩踏み入れた時、
そうです、兎に角吃驚したんです!

神社の境内の中で身動き出来ないもの凄く大勢の人達が全員、同じ方向を見つめて、
妙に押し黙ってジッと立っていたんです。

このことに驚いてしまいました。

「あッ・・・いや・・」
ジッと立っていたというのは間違いで、良~く見ると、
みんな少~しずつ、すり足で前に進んでいました。
申し訳ないんですがこの様子が何か、異様な雰囲気でしたネ・・・。

ええと・・・感じたことをザッと纏めると・・・先ず

①辺り一面、人、人、人、人が異常に多かった・・・。景気に関係があるんでしょうね。
②皆さん、思った以上に結構真剣に「願」を掛けていました。
③家族で来ている人達が多かった。~目に付いた。
④ダルマなど、物を売っている人は大体例年通り同じで、
しかも屋台の場所も殆ど同じだということがわかった・・・です。

言ってみれば、僕もその異様に感じたという群衆の一人で、
しっかり「願」掛けをしていた急先鋒な訳で人様のことをとやかくは言えませんが、
今年一年、何となく「行けそう!!!」
と今現在感じているのは、
近所の氏神様も含め計5カ所の「お参りの効果有り!!」ということですよね。

さて、皆さんは一体どうされましたか?初詣には行かれましたか?

今年一年、皆さんにとって良い年でありますように!


また今年もこのコラムをどうかよろしく御願い致します。